取引先や従業員などへの貸付金のうち、回収期限が決算日の翌日から起算して1年超先に到来するものを特に長期貸付金といいます。
長期貸付金の記帳については『長期貸付金』勘定という(固定資産「投資その他の資産」)の勘定を使って処理し、貸借対照表のおいて投資その他の資産の区分に表示することになります(1年基準)。
演習問題:長期貸付金の増加・減少
当社は取引先に対し、設備投資資金として現金3,000,000円の貸し付けをおこなった。返済期限は貸付日から5年後である(長期貸付金勘定を使って記帳すること)。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
長期貸付金 | 3,000,000 | 現金 | 3,000,000 |
長期貸付金は、回収期限が決算日の翌日から起算して1年以内となった場合は、原則として『長期貸付金』勘定から『短期貸付金』勘定へと振り替えます(1年基準の適用)。
したがって、上記の貸付金の回収期限が決算日の翌日から1年以内となった場合には以下の仕訳により『長期貸付金』から『短期貸付金』への振替が必要となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
短期貸付金 | 3,000,000 | 長期貸付金 | 3,000,000 |
分割回収される貸付金について、返済期限が1年以内となった部分についても『長期貸付金』から『短期貸付金』への振替が必要となります(ただし重要性の乏しいものについては振替処理は行わず『長期貸付金』(投資その他の資産)に含めたまま処理することもできます(企業会計原則注解・注1(5)参照))。
(関連ページ)
長期借入金(返済期限が1年超の借入金)の仕訳・記帳