仕入割引の仕訳・記帳

仕入割引とは、商品を仕入れた時の買掛金を決済期日前に支払った時、支払日から決済期日までの金利に相当する金額を売主より返却（代金の減額）されることをいいます。
買掛金の早期決済に対する金利相当額分の払い戻しとしての性格を持つものですから、仕入値引や仕入割戻のように仕入原価の事後的な減額修正（逆仕訳）は行うのではなく、『仕入割引』勘定という別勘定を使って記帳します。

これらの割引額は金利・利息的な性格を持つものと考えられることから、『受取利息』などと同じ金融取引として、損益計算書上は営業外収益取引の区分に記載されます。

演習問題：仕入割引の記帳

1．仕入先より、商品300,000円を掛けで購入した。代金の支払期日は来月の月末であるが、今月中に支払えば3,000円の割引を受けることができる約束になっている。

借方	金額	貸方	金額
仕入	300,000	買掛金	300,000

2．上記の買掛金について、仕入先に対し割引期間内に全額を決済した。なお代金は割引額3,000円を控除した残額を現金で支払った。

借方	金額	貸方	金額
買掛金	300,000	現金	297,000
－	－	仕入割引	3,000

『仕入割引』勘定は損益計算書上は営業外収益となります。仕入という言葉に惑わされて費用計上しないようにご注意ください。