出張旅費の仮払・概算払いに関する仕訳

社員や従業員・役員の出張に要した費用は『旅費交通費』勘定を使って記帳します。

ただし、海外など遠方への出張などの場合は金額も大きく、従業員や役員などに立替払いさせるにも負担が大きくなりすぎることがあります。このような場合においては、出張する従業員や役員などに事前に旅費の概算額の仮払いを行い、帰社後に旅費の確定額が判明したのちにあらためて過不足額を精算する事があります。
この時の記帳は、事前の概算払いの段階では『仮払金』勘定(資産)で記帳し、金額が確定したのちに『仮払金』(資産)から『旅費交通費』(費用)へ振りかえる処理を行います。

演習問題:概算旅費の支払(仮払・精算)

1.当社の役員のアメリカ支社への出張に先立って、航空機チケット・現地ホテル代など出張旅費の概算額300,000円を役員に事前に現金で支給した。

借方 金額 貸方 金額
仮払金 300,000 現金 300,000

概算旅費をいったん『仮払金』勘定という資産勘定で処理します。『仮払金』は資産勘定ですので、増加した時は借方(左側)に記入している点をご確認ください。

2.役員の帰社後に出張旅費の精算を行った。当該出張旅費の実費は290,000円であったので仮払金300,000円との差額である10,000円について現金で返還を受けた。

借方 金額 貸方 金額
旅費交通費 290,000 仮払金 300,000
現金 10,000

旅費の確定額を精算した時点において、確定額を『仮払金』勘定という資産勘定から『旅費交通費』という費用勘定へ振替ます。『旅費交通費』勘定は費用を表す勘定科目ですので、支払った時は借方(左側)に記入している点をご確認ください。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加