貸倒債権が回収された時(当期貸倒・当期回収)の仕訳の基礎

売掛金などの金銭債権について、回収不能と判断したため当期において貸倒れ処理していたものが、当期に回収された場合は、最初の貸倒処理を取消すための仕訳(逆仕訳)を行います。

1.売掛金を貸倒れ処理した時の仕訳

借方 金額 貸方 金額
貸倒引当金 売掛金

2.上記の貸倒処理した売掛金が当期中に回収された時の仕訳

借方 金額 貸方 金額
売掛金 貸倒引当金
現金預金 売掛金

当期に貸倒れ処理した売掛金が回収された時の仕訳は、まず貸倒処理した時の仕訳(上記1の仕訳)の逆仕訳を行い、貸倒時の仕訳を取り消します。その後、回収額について売掛金を減額し、現金預金を増加させます。
上記1の仕訳で、貸倒額を『貸倒損失』として損失処理している場合は、上記2の回収時に『貸倒損失』の発生を取り消す仕訳を行います。

演習問題:当期に貸倒れた売掛金が回収された時の仕訳

1.取引先に対する売掛金100,000円を貸倒れ処理した。なお当該売掛金の貸倒額については、その全額を貸倒引当金を取り崩して処理する。

借方 金額 貸方 金額
貸倒引当金 100,000 売掛金 100,000

2.上記1で貸倒処理した売掛金について、当期中にその全額が現金で回収された。

借方 金額 貸方 金額
売掛金 100,000 貸倒引当金 100,000
現金 100,000 売掛金 100,000

上記1で貸倒処理した売掛金を、当期中にその全額を回収しています。まず上記1の逆仕訳(反対仕訳)をおこない、上記1の貸倒処理を取消処理を行い、売掛金の回収に関する処理をおこないます。

(関連ページ)
貸倒引当金設定に関する基礎
前期の売掛金が貸倒れた時(貸倒引当金取崩)の仕訳の基礎
貸倒債権が回収された時(前期貸倒・当期回収)の仕訳の基礎

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