その他有価証券の取得時(買った時)の仕訳

売買目的有価証券満期保有目的の債券子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券をその他有価証券といいます。その他有価証券を取得した時の勘定科目は『投資有価証券』勘定(投資その他の資産)を使って記帳します(ただし、1年内に満期の到来する債券については『有価証券』勘定(流動資産)を使って記帳します)。

なお、有価証券の取得原価(有価証券勘定・投資有価証券勘定の増加額)は株式・公社債などの本体価格(購入代価)だけではなく、その取得のために必要な手数料などの付随費用を含めた支出額合計をもって算定します。

有価証券の取得原価=有価証券の購入代価+付随費用

演習問題:その他有価証券の購入

当社と業務提携関係のあるA社の株式300株を1株当たり1,000円で購入し、代金は購入手数料3,000円といっしょに現金で支払った(当社のA社株式保有割合は20%以下であり、当該取得後もA社は子会社・関連会社とはならない)。

(計算過程)
有価証券の取得原価は購入代価(株式本体の価格)および株式を購入するために要した手数料(付随費用)の合計金額となりますので、以下のように算定します。

取得原価:A株式の購入代価(300株×1,000円)+付随費用3,000円=303,000円

借方 金額 貸方 金額
投資有価証券 303,000 現金 303,000

その他有価証券に属する株式は『投資有価証券』勘定を使って記帳します。『投資有価証券』は貸借対照表上は固定資産(投資その他の資産)の部に表示されます。
なお、その他有価証券のうち、満期までの期間が1年未満の債券については『有価証券』勘定を使って記帳します。『有価証券』は貸借対照表上は流動資産の部に表示されます。

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