子会社株式・関連会社株式の決算時(評価に関する)の仕訳

子会社とは、株式の過半数(50%超)を保有するなど、株主総会や取締役会などの意思決定機関を支配している場合における当該会社をいいます。
また関連会社とは、当該会社を支配しているとまでは言えないが、出資・人事・技術・取引などの関係を通じて財務および営業の方針決定に重要な影響を与えることができる当該会社を言います。

保有する子会社の株式は『子会社株式』勘定、保有する関連会社の株式は『関連会社株式』勘定を使って記帳します(子会社株式と関連会社株式とをあわせて『関係会社株式』勘定を使用することもあります)。

子会社株式・関連会社株式の決算時の評価については、取得原価で評価し原則として時価評価は行いません。これは子会社株式や関連会社株式を保有する目的が他企業に対する支配や影響力行使を目的としたものであり、短期的な時価の変動を投資活動上の成果としてはとらえないためです。

演習問題:子会社株式・関連会社株式の評価

決算時おいて保有するS社株式(子会社株式であり取得価額は3,000,000円)の時価は2,900,000円であった。
S社株式について、決算時における必要な仕訳を示しなさい。

借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

子会社株式・関連会社株式は原則として取得原価をもって貸借対照表価額とします。したがって通常は評価替えは行いません。
ただし、子会社株式・関連会社株式の時価や実質価額が著しく下落した場合などは減損対象となる場合があり、評価替えが必要となる場合もあります。

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